
- 2023年11月20日月曜日
- Posted
FACTORY KAFE工船
オオヤコーヒ焙煎所
いま此処にある絵-明治から昭和初期の庶民画たち-
12/22から12/26まで京都KAFE工船にて東京・国立の古道具店コレノナさんをお招きして
『いま此処にある絵-明治から昭和初期の庶民画たち-』の展示販売会を開催します。
2023/12/22(金)〜12/26(火)12:00-21:00 最終日は火曜日ですが通常営業いたします。
コレノナ島本さんは前日在廊予定ですが変更になる可能性があります。
写真:岩本彩
コレノナ
島本有里 Shimamoto Ari
1989年 香川県小豆島生まれ。美術学校卒業後、古道具店での勤務を経て、2013年に東京都国立市に古道具店「コレノナ」を開店。
2018年に明治から昭和初期頃に描かれた古い絵を販売する現在の業態に変更した。
Instagram: @corenona
テーブルに飾られた花瓶、友人の愛犬、旅先で見た風景、買い物籠を下げた母。
見せようと思って描かれているわけでも、残そうと思って残ったものでもないかもしれません。それでも描かれたあの日は今ここにあります。古い絵を見るとき、私の中はそれがただ此処にあるという喜びに満ちます。
作者や持ち主の元を離れ、放浪する絵の姿をどうぞ見にいらしてください。

オオヤミノルより今回の展覧館についてのコメント
1980年代、、稲垣足穂、夢野久作の再評価の洗礼を受けたり、 澁澤龍彦からヴェルメールやナボコフ、 生田耕作を考えるためになけなしでコクトーの描いたアンナパブロ アのポスターがはられエリックサティのかかる喫茶店にたむろして いた頃の”美しさ”、 元ダンサーの老女が営む赤いビロードのアルゼンチンタンゴ喫茶でヴェルヴェットアンダーグラウンドをかけようと努力した頃の”反逆の見立て” 未だレトロや昔懐かし等のフレーズに愚弄される前の事。
1980年代、、稲垣足穂、夢野久作の再評価の洗礼を受けたり、
メインストリームがそれ故に蓋をした文化を見出したいがために、価 値のないとされた物からの美しさを見出す場は奇人変人やオタクの営 む喫茶店、古本屋、古道具屋、レコード屋でした。時には購入し、 時には万引し、大体は記憶に激烈にとめた物を相応しい場所、 特別な本の横や引出しのその様な段や、その様な人の窓辺や脳であっ たり心であったり、人生の季節季節に合わせてしつらえたのです。 全ての事柄が損得で思考される前の事。
実用品では無い物を、現状得しえない物を、 経済的価値を無意味化する様な美を欲する心は欲望に知性を与え思 想を芽生えさせるでしょう、それらは知恵となり、 人々はそれを豊と言うでしょう。これからの事です。
無名、 アマチュアの奏でる無伴奏チェロソナタを捧げたくなるコレノナの名も無き1枚の絵画が、あなたのどこか相応しい場所に 必要とされる事を心より願い本回を開催します。
自身の趣味においての価値付けに失敗しても余りある値打ちを安価に手に入れられる、昨今では稀な展覧会です。
又万引に関しましてはオオヤも若かりし日によく処せられた歴史に おいて蓋をされ続けられた民間刑等をご用意し皆様のご来店を心よ りお待ちしております。
オオヤミノル写真:岩本彩