<Report>Tea factory gen
めずらしいお茶が手に入りました。
作っているのは“TEA FACTORY GEN”。広島県世羅郡世羅町でお茶の栽培・製造をされています。
茶畑。
お茶の花。
TEA FACTORY GENでは在来種の日本茶を無農薬栽培しています。
頭上にまで育ったお茶の木。
茶花茶の材料でもあります。
手で一つ一つ取り、集めます。
TEA FACOTRY GEN 代表の高橋玄機さん(昭和63年4月1日生まれ)
ー現仕事に影響した経験、職歴、出会い、等を教えてください。
広島市内で生まれ育ちました。中学、高校ととめどない悩みや苛立ちをかかえ、地元から一刻も早く飛び出したいと思っていました。そして高校を卒業して海外へ飛び出したことが日本文化に目を向けるきっかけとなり、海外では日本人としてのアイデンティティを考える機会が多くその中でお茶もその重要な要素であることに気が付きました。
帰国後、日本文化のカケラを探し地元広島の古いものや歴史ある所をくまなく探すが、原爆により全て失っていることがわかり、中学、高校の苛立ちが自分のアイデンティティの損失と関係していることを発見しました。
それからというものその失ったアイデンティティを取り戻すかの如く、日本文化に関係する本などを読み漁りました。そして偶然にも「茶の本」と出会い、お茶の道を志しました。大学卒業後、京都の茶舗へ就職しお茶の販売に携わり、その後鹿児島の有機お茶農家へ転職。在職中にお茶の自然栽培に傾倒して、長野、静岡、奈良で自然栽培を学び地元広島で独立してお茶農家として2016年にスタートしました。
—現仕事のスタートから現在までを大きな出来事で。
縁もゆかりもない世羅町という町が広島で唯一のお茶産地であることを知りGoogleマップでお茶畑を探して、直接大家さんと直談判して約2反の畑を借りました。その他耕作放棄茶園を借り茶畑の再生も行い、2019年に自社工場を作り、やっと思い通りのお茶づくりが始められる環境に。2019年に出会った台湾阿里山の茶師と1週間共に過ごす機会があり、発酵茶やお茶本来の面白さを教えてもらいました。それ以後、積極的に日本茶作りにも発酵技術を取り入れ従来のお茶作りにとらわれないスタイルで、お茶作りを続けています。
—今後の展開と希望を教えてください。
どこにでもあって、すぐ手に入るお茶を作るというよりも、どこにもない、世界を探してもないようなお茶、自分にしか作れないお茶作りを進めていきます。海外の製茶技術や思想を取り入れてより日本茶や日本文化を高めていき、この道を究めていく方向性です。
オオヤコーヒ焙煎所では「茶花茶」、「手摘み和紅茶」、「萎凋釜炒り茶」の3種類を取扱いしています。詳しくはこちら→&JAPANESE TEA